回答を受けた後、岡本書記長は、①今年度の人事院勧告は、民間等の賃上げ状況を踏まえれば、引き上げ勧告は当然。また、超勤縮減等を図る報告を踏まえ、農林水産省も最後まで対応を、②持続可能な農林水産業の確立にむけた必要な予算の確保を。独立行政法人では、組合員の雇用・労働条件の安定・確保への必要な運営費交付金および施設整備費補助金などの予算の確保を。植物防疫所、動物検疫所、本省、地方農政局、北海道農政事務所、県域拠点等、国営土地改良事業所、漁業調整事務所での農林水産行政の円滑な推進に必要な定員確保にむけ新規増員と新採の確保を、③組織再編以降、県域・地域拠点では退職者に見合う人員が配置されておらず、次年度では、退職者数に見合う新採を確保し、農政局等所在地以外の県域・地域拠点への新採等の若手職員やフルタイム再任用者の配置を、④希望どおりのフルタイム再任用が実現できる定員の確保にむけ最大限の努力を。人事院の意見の申出に基づく定年延長を直ちに実施、検討の際は、労働組合の意見を反映した内容となるよう、政府への働きかけを、等を強くもとめた。
これに対し、水田官房長および担当課長は、①給与水準等の改定では、従来から関係機関に働きかけている、②平成30年度予算概算、組織・定員要求には、諸施策を着実に展開できるよう検討をすすめ、必要な予算、定員の確保に努めたい。新採は、計画的かつ適切に採用数を確保する考え。独立行政法人への運営費交付金および施設整備費補助金には、事務・事業の推進をはじめ、老朽化施設等の修繕、賃金改定や再雇用・再任用などの人件費等、必要な予算の確保に努めたい、③組織再編では、附帯決議の趣旨を踏まえ、業務の状況を見ながら、政策動向や現場ニーズの変化に対応できるよう、職員の雇用と労働条件の確保にも引き続き配慮しつつ必要な体制の確保に努めたい、④高年齢者雇用施策では、制度官庁で適切に対処されるものと認識している。農林水産省としては制度官庁の動向を注視しつつ、適切に対応していく考え、との見解を示した。
続いて、中央本部は、国家公務員宿舎、「働き方改革」と超過勤務の縮減、ハラスメント防止策の徹底、非常勤職員等の制度及び処遇改善の4点について、再度当局見解をもとめた。
最後に岡本書記長は、「要求事項はいずれも私どもの労働条件の維持・改善をもとめているものである。引き続き、要求の前進にむけて最大限対応いただきたい」ともとめた。
これに対し、水田官房長は、「交渉を踏まえ、今まで以上に安心して働きやすい、明るく風通しの良い職場となるよう引き続き努力してまいりたい」と答えた。
2017年08月02日 | 交渉情報